【新規就農Q&A】研修先はどんなところ?:農業研修の内容を詳しくお伝えします
わたしたち夫婦は現在、ベテラン果樹農家さんの下で、栽培を技術を教わるための研修を受けています。
夫婦ともに農業について専門の勉強をしたことはありません。完全な未経験者です。
目標は、2年後に夫婦で独立自営就農すること。研修を通して、必要な技術や知識を一から身に付けるつもりでいます。
これから新規就農を考えている方の参考にしてもらおうと、わたしたちがどうやって研修を受けているかや一日の作業の流れについて、お伝えしようと思います。
ベテラン農家さんの下に通う毎日
わたしたちは、ベテラン農家さんの下に毎日通い、ぶどうとりんごの栽培管理から経営ノウハウまでを実地で教わっています。
基本はその時期に行う作業を手伝いながら覚えていきます。
内容は、品目別の栽培・管理法、病気への対応、収穫と荷造りの仕方、農業機械の扱い方など多岐にわたります。
2年間の研修を終えるときには、完全に独り立ちすることが想定されています。
平日週5日/8時半~17時が基本
研修初日、先生から基本事項について説明がありました。
- 月曜から金曜までの8時半~17時を原則とする(ただし、必要に応じて土曜にも実施したり、時間が前後したりする場合もある)
- お昼は弁当を持ってきてもよいし、自宅に帰って食べてもよい
- 行政やJAが主催する外部研修がある場合は、そちらを優先してオーケー
- 悪天候で圃場での作業ができない場合、自宅での勉強時間に充ててもよい
幸い、わたしは研修先に恵まれたため、超ホワイトな職場という感じです。11月に入ってからは、「冬時間」ということで9時~16時半に短縮されました。
行政が主催する新規就農者向けの講習会もあり、わたしはこれまでに、土づくりや農業簿記の基本を教わるものに参加しました。
一日の流れを追ってみましょう
それでは、10月某日を例にとって、一日の研修の流れをご紹介します。
8時半:ぶどうの出荷前の点検
1房ずつ手に取って、傷んだ粒がないかどうかを点検します。状態が悪い粒を見つけたら、はさみでパチンと落とします。
10時半:お茶の時間
作業所の脇の休憩スペースで一休み入れます。この日のメニューは、ぶどうといちじくのジャムとパン、ホットミルクでした。ジャムは、先生の奥さんお手製の品です。
11時半:作業再開
夕方の出荷に向けて、引き続き、ぶどうの点検作業に当たります。
12時:お昼
お弁当を持って近くの公園へ。軽ワゴン車の後部座席をフラットにして、二人でお弁当を食べています。枕と布団も常備していて、お昼寝もできちゃいます。
13時15分:作業再開
午後も、午前中と同じ作業です。
13時半:県の担当者とミーティング
研修の仲介役を務める県の担当者が様子を見に来ました。2年間の研修での到達目標を確認し、月別の報告書を受け取りました。
14時半:おやつ
午後のおやつは、大粒ぶどう入りのケーキとホットコーヒー。こちらも、先生の奥さんお手製です。
15時:りんごの葉摘みと玉回し
りんごに葉が覆いかぶさっていると、全体が赤く色づきません。収穫直前のこの時期に、光をさえぎっている葉を摘み取り、玉をくるりと回す作業をします。
16時:ぶどうの発送作業
お客さんに直接販売する場合、自ら荷造りをする必要があります。ぶどうを詰め合わせた箱にガムテープで封をして、宛名ラベルを貼り付けます。
16時半:郵便局の集荷
郵便局の方が訪ねてきて、この日発送する箱を手渡します。
16時半:お茶の時間
最後に、和菓子と緑茶で一息つきます。
17時:解散
ざっと、こんな流れです。
自分の計画に照らして研修先の選択を
ただし、同じりんご農家さんでも、JAに全量出荷している方と、お客さんに直接販売している方とでは、作業内容が異なります。
法人化して大規模に展開しているところと、ご近所さんの手を借りながら家族で営んでいるところでも、経験できる内容は違ってくるでしょう。
自分の理想に近い研修先を選ぶことが、スムーズな就農につながると思います。
お読みいただきありがとうございました😊
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